3.12.2017

The Effector Book Vol.35 - Dumble-ish Pedals

 
 なんと1年振りのブログ更新となります。ご無沙汰するにも程がある、というモンですが、もしこのブログをまだお気にかけていただいてた方がいらっしゃれば、伏してお詫びするとともに、閲覧感謝いたします。更新を停めた理由はそれほど大したものではなくて「その気になれなかった」に尽きるのですが(笑)、いま「またやろうかな」という気になっておりますので、再開してみる所存です。

 で、当ブログ最初の更新は、過去も常々告知していました雑誌THE EFFECTOR BOOK 最新号のお知らせです。すでに3月頭に発売となっております。同誌もなんとVOL.35となりました。で、今回の大特集はダンブル系ペダル。ダンブル、つまりあのカスタム・アンプの超高級品、ダンブルの音を狙ったOD/DS系ペダルの大特集というわけです。

 ダンブルの本物を持ってる人なんてそうそういませんし、なんといってもカスタムメイドですからそのアンプの音は全部(笑)違います。弾き比べしたこともないクセに、勝手ながらそう断言しちゃいます。なのに何故ダンブル系のサウンドは多くのギタリストを夢中にするのか。そして、あの音はどうやったらペダルで再現できるのか、その仕組みは一体どうなってんのか、なんてことが特集されてます。

 やっぱりダンブルといえば70年代後半以降のアメリカンなサウンドがお好きな方にアピールする音でしょう。とはいえサンタナリトル・フィートSRVさえも愛用したダンブルですから、音の幅はやはり広いです。
 本誌とは関係ないですが、当方もつい最近ダンブル系DSペダルで有名なJ ROCKETTのTHE DUDEを買ってみました。興味わいちゃったもんで。で、使ってみて、正直ものっ凄く使い辛かったです。己の下手さ加減がそのまま出てくる、いえ、むしろ下手なやつが使うと下手さ倍増、という恐ろしい(笑)ペダルでした。クリーンで使うとすんごい美味しいペダルでもありましたが、それじゃあ意味ないし(笑)、と今悩み中です。

 さて、本誌では当方もひとつ記事を担当させていただきました。それはあのエイドリアン・ブリューのインタビュー記事です。ええ、インタビューさせていただきました。しかもとっても贅沢な質問ばかりをぶつけてみました。既にこのブログをお読みの方であればブリューに関しては説明不要かと思われます。が。

 今回のエイドリアン・ブリューのインタビューは「70年代と80年代のことだけ教えてねん」というインタビューになってます。ザッパ・バンドにいた時足下何あったの?とか、ボウイ・バンドにいた時はどうしてたの?とか、クリムゾンに参加したときなんでローランド製品ばっかりになったの?とか、クリムゾンにいたときシュワシュワいわせてたあのファズ一体何?とか、そんなことばっかり聞いてます(笑)。

 なんと言ってもド変態系ギタリストの筆頭にあげられる変態さんですから、とても興味深い返答をいただいています。あと余計なことですが「なんでロバート・フリップの編み出した変則チューニング使わなかったの?」とか、「なんであんなにギターのポジション低いの?」とかそんなことまで聞いてみました。後者に関しては「やっぱりアレ低過ぎるよね」なんていう本人の返答を頂きまして(笑)。ああやっぱりステージ上の表情そのままに、なんていい人なんだブリューさん、という印象を強く抱きました。興味を持たれた方は是非お手にとっていただければ幸いです。



 さて、少し余談を。個人的に2016年は何もかもボウイ1色、でした。今なにやら大回顧展が日本で行なわれていますが、それがあってもなくても、当方にとっては変わらずにボウイ1色の1年でした。実は去年だけそうだったんではなくて、当方の人生の大半はそういう色なんですが(笑)、それでもやはり昨年は特別な1年だったと言わざるを得ません。

 昨年の秋に、ボウイの本を1冊上梓しました。実は当方にとって初めてのボウイ本です。昨年の秋、ボウイの「74年〜76年の間の」ボックス・セットが発売になったので、それに合わせてこんな本を作りました。当然ですが、中身は74年から76年の「たった3年間」だけのことを書いています。できることは限られてますし、書ける事も当然限られます。が、一応ガンバって作ってみました。

 ボウイが亡くなって現在の状況があります。それは事実ですが、何と言っても当方の意図/本書の意図として「本人そのものと本人の業績を解析する」という本になってます。本書の主人公はデヴィッド・ボウイその人それからその作品に他なりません。そこを堅持したかったんです。だから思い出語りは極力排除しました(註:とはいえ、当方もあとがきで感傷的なことを書いてしまいましたが)。死んでも死ななくても偉大なものは偉大。そこだけは、監修者として譲れない線でした。
 人(他人)の人生を簡単に変えてしまう程に、デヴィッド・ボウイは偉大でした。もうこういう人は現れないかもしれません。わかんないスけど。

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